ブレヒトの三文オペラを見ました!ベルリンに宿る独特の社会性
ブレヒトの三文オペラを見ました!ベルリンに宿る独特の社会性
🇩🇪 メルマガ「ドイツもこいつも. . . 」No.132
ベルリン通訳ガイドの後藤裕起子です。今日もメルマガを開封して頂きありがとうございます。
本日のテーマは、「ブレヒトの三文オペラを見ました!ベルリンに宿る独特の社会性」でございます。
先週末に、ブレヒトの有名な音楽劇、「三文オペラ」を鑑賞する機会がございました。
この主人公になっている、メッキー メッサー の演技が素晴らしかったです。スレた感じが程よく、ギャング感がグッと気を引いて行く、多分ご本人、役者をやっているって言うよりは、もうメッキー メッサーのアイデンテティそのものになりきっている。。
「モリタートの歌」で始まり、曲もとってもグルービー。クルト・ヴァイルの作曲で、大変有名な、特にジャズファンの方には止めども尽きぬ、魅力溢れるブレヒトとヴァイルの作品なんだそうな。。
ブレヒトは、1898年ドイツは、カイザーの時代。南ドイツのアウグスブルグに生まれ、第一次世界大戦に衛生兵として出動。その後ナチスが台頭し、前衛的な思想を持つ彼は、国外に亡命。スカンジナビア・スイス。アメリカに渡り、戦後ドイツに帰ってきます。
そして、旧の東ベルリンを拠点とし、劇作家、詩人として名を馳せ、反資本主義者として活躍していきます。
作品としては、有名なところで、「三文オペラ」、「母の勇気とその子供たち」、「ジャンヌダルクの女」などがあり、世界中で公演されています。
さて、私の訪問した劇場は、ベルリナー・アンサンブルという、歴史的な劇場です。シュプレー川の船着場のある辺りに、好条件の立地条件が良い、フリードリッヒ・シュトラーセ界隈にある劇場で、3階建てですが、こじんまりとした粋なタッチの劇場です。
1949年戦後作られたシロモノ!オペラといっても、国立歌劇場等とは違い、音楽劇で、語りがあり、歌があり、、。ジングシュピールと言う名前のジャンルに属し、小さなアンサンブルは、6人で構成されていました。
音楽の趣向は、ジャズチックで、まさにクルトヴァイルの味がしっかり出ていて、グルビーな音が何かしらエキサイティングな、クレッチマー
な趣を奏でていました。
三文オペラのあらすじは、ロンドンを舞台にしたもので、ロンドンの乞食の総元締めピーチャムの娘ポリーがマックと結婚します。それを知った両親は娘を取り戻そうとして、警視総監ブラウンに密告することを計画。
第二幕では、夫の一大事を知らせに駆けつけたポリーに、ビジネスを任せて、逃げていくマック。そうはさせまいと夫妻は、マックの昔からの情婦のジェニーを買収。
第三幕では、ジェニーはマックを裏切って、警視総督に伝え、ブラウンはマックを逮捕します。恋人の一人であったブラウンの娘ルーシーの助けで脱獄します。ポリーの両親は、ブラウンを逮捕しなければ、女王の戴冠式に乞食たちのデモ行進を仕掛けると、脅します。
再度のジェニーの裏切りで、マックはついに絞首刑台に送られることになります。もうだめだ〜!!と言う最後の一瞬で奇跡が起こる。
女王の使者がやってきて、恩赦を受け、マックはお城をもらい、貴族に昇格!
この物語は、ブレヒトがすでに200年前に出版されていたジョン・ゲイの作品を下に出版した作品だそうです。
ブレヒトは、ブルジョア階級を真っ向から揶揄していることを、エッセイ等で表現しています。気取りがなく、茶目っ気さえ感じさせるこの物語、、今でもベルリンの市民には大受けで、この日も観客席は立見席に至るまで、いっぱいでした。
世界広しといえども、町が東西に分断された歴史を持つのは、ここベルリンのみ。このベルリンの土壌に育っていく社会性の一端に触れることができ、私としては、グルービーな劇鑑賞の夕べでした。
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本日も最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。
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